新しく何かを始めることは、やめることより難しいかもしれません。
しかし、ピアノは子どもの潜在能力を引き出し、複雑な現代を生き抜く力を育成してくれる習い事になります。
少し長い文章ですが、必要なところのみでも読んでいただければ幸いです。
ピアノはただの習い事ではない?リトミックとの違い
ピアノを通して身につくのは音楽の知識だけではありません。知育遊びや体操とは異なる効果を得られます。
リトミックからピアノへ移行していくと、自然に小学校への準備もできていきます。
リトミックだけで十分?ピアノが育む本当の力
リトミックは、音楽を体で感じながら楽しむ教育法です。
ドレミを歌いながら決まったポーズをして音の違いを理解したり、歌を通してリズムを楽しんだりして音楽を楽しめるので多くの幼児教育機関で取り入れられています。
リズム感や音感を育てるなら、リトミックはとても有効です。しかし、『曲を演奏する力』を伸ばしたい場合は、リトミックだけでは不十分かもしれません。
ピアノを習うことで、リトミックでは得られにくい次のような力が身につきます。
指先の発達と器用さ
ピアノは「指を細かく動かす」動作を何度も繰り返して、上達していきます。鍵盤を押さえる強弱や速さをコントロールすることで、幼児期の指先の発達にも良い影響を与えます。特に、筆圧の調整や細かい動きが必要な「書く力」にも結びつくと考えられています。
タブレットを触ることが多くなりがちな昨今、実際に鍵盤を押して弾くという「アクション」を伴う習い事は幼児〜児童期に必要な時間といえるでしょう。
楽譜を読む力
リトミックは聴覚を中心に音楽を学びます。
一方、ピアノは視覚的に楽譜を読みながら演奏します。「目で見て理解し、指を動かしながら音にする」という複雑な作業は、読解力や処理能力を鍛えることにつながります。本を読んで内容を理解する、先生の話を聞きながらノートをとるという先々のトレーニングにもなるでしょう。
長期的な成長への影響
リトミックは基本的に未就学児向けのプログラムが中心です。
一方、ピアノは小学生以降も継続して取り組める習い事なので、幼児期のリズム感を基礎に、楽譜を読み、指を動かし、表現する力を育てることで、よりよい技術を身につけ、心身の成長にプラスの効果をもたらします。
ピアノで鍛えられる「非認知能力」とは?
非認知能力とは、学力テストでは測れない、本人の充実度や成功に対して影響を与える力全般のことです。
ピアノで得られる非認知能力には、次のような力があります。
集中力:譜読みと、両手の動きをコントロールすることで鍛えられる。
忍耐力:「今すぐはできない」→「練習を積み重ねることでできる」→「達成感!努力する習慣がつく」
創造力:音楽に自分の感情を込める技術を身につけ、表現力を磨く。
自己表現力:人前で弾く経験が自信につながる。自分の感情を演奏で消化できる。
将来、AIにとって代わらない仕事に就くためには、非認知能力を育むのが重要であるという説をとなえる専門家もいるそうです。
学校でも、一律の答えがない課題に取り組む探究型学習には重きが置かれており、暗記の物量を競う社会には終わりが見え始めています。
ピアノやスポーツは、一方的に教えを受ければ上達するものではなく、練習と探究があってこそ上手になっていくものです。
幼少期から音楽に親しみ、小学校から徐々に練習の習慣をつけることにより、お子さんのポテンシャルを引き上げていくことができます。
「中学受験にピアノは不要」は本当?両立のメリット
「中学受験をするなら他の習い事は控えましょう」、そんなアドバイスを聞いたことはありませんか?
一方で「難関校への進学者は音楽経験が豊富」という説も。果たしてどちらが真実なのでしょうか。
ピアノ経験者は「聴く力」が違う!国語や英語に役立つ要素
ピアノ経験者は、「きく力」が発達しています。
音感が鍛えられ「聴く力」が、マンツーマンレッスンを通して人の話を「聞く力」がつきます。
これらは、長文を読みこなす必要がある国語、リスニング力が試される英語を勉強する上で非常に重要な能力となるでしょう。
特に英語では、これからどんどん長文読解やリスニングを重視する傾向が高まると予測されているため、力強いスキルとなってくれるはずです。
忙しい受験生こそ、ピアノが役に立つ
楽器の練習は、タイムマネジメント力、記憶力の向上、ストレス軽減の効果があります。
そのため、忙しい受験生こそリフレッシュと基礎体力の育成にピアノが役立つと考えられます。
・タイムマネジメント力:勉強し続けて集中力が切れたらピアノ、手を動かすことでシャキッと目覚めるなど日々の生活に計画性をもって臨む力。
・記憶力の向上:たくさんの曲をこなしてきたことで、記憶力が発達し暗記のコツを熟知。
・ストレス軽減:スポーツよりも手軽に取り組みやすいピアノで、体を動かす。
学力とピアノの相関については、「やりこなせる余力のある子どもだけが難関校へ行ける」、「経済的にゆとりのある家庭だからこそできる子育て」などの意見もあります。
しかし、コツコツ続けないと成果が出ない音楽の習い事を一定期間続けているお子さんは、勉強に対しても根気強く向き合える特性をもっていることが多く、それが成績に反映されていると考えています。
ピアノは将来役に立つ?大人になっても活きるスキル
水泳、ピアノ、バレエ、ダンス、サッカー、野球など、子どもに人気の習い事はたくさんあります。
どれも一過性のものではなく、続ければ生涯楽しめる特技になり、人生に彩りを添えてくれるはずです。
「やめなければよかった…」と後悔する人が多い習い事
ピアノは、大人になってから「やめなければよかった‥‥」と後悔する人が多い習い事ランキングの上位にあります。「続けていれば推しの曲を弾いたりできたのかな」、「ライブに行くと楽器演奏って良いものだなと改めて思う。幼い頃から習っておけば良かった」、「学校の授業ではみんな音符が読めた。小1で辞めたのでまったく読めず、中学校まで音楽の授業はトラウマ」など。
楽器演奏は、何歳になってからも取り組めます。
しかし、巧緻性(手先を器用に動かす、体を自由に動かす)は幼少〜児童にかけてが最も伸びやすいといわれており、ここでピアノの技術を習得すると大人になって再開する時も上達しやすいという特性があります。
練習がいや、レッスンが面倒、弾きたい曲がない‥‥やめたいと感じる理由は人それぞれですが、意外にそこを乗り越えると視界がひらけて別の景色が見えるかもしれません。
受験後も続けられる一生ものの趣味
ピアノは、大学でもサークルがあり、大人のためのサロンコンサートグループがあるなど、大人になっても楽しみやすい習い事です。ピアノは基本的に一人で演奏するので、スポーツやバンドのようにメンバーが集まらないと活動できないということもありません。
何より、自分が落ち込んでいる時、怒りが鎮まらない時など、ネガティブな時にも寄り添い、自分自身の感情を掘り下げる手段になってくれます。
生涯現役で楽器を楽しむ方も多く、生活環境が変わったり体力が衰えたりしても、比較的続けやすいのが魅力です。
「いつ始めるべき?」年齢ごとのピアノの効果
ピアノをいつ始めるか?は多くのご家庭にとって悩みどころです。
また、「いつまでなら遅くないの?」という疑問にもお答えします。
3歳~5歳の幼児期にピアノを始めるメリット
幼児期にピアノを始めると、脳と聴覚の発達に良い影響を与えます。
音やリズムの面白さを、純粋な価値観で見られるのが幼児ピアノ最大のメリットといえるでしょう。
音楽を聴き、音楽を奏でるという能動的・受動的な活動を通して、成長をサポートしてくれるはずです。
小学生からでも遅くない?効果的な学び方
時折、「小学校からピアノを始めるのは遅いですか?」、「中学生になるし、今から初心者って上手にはなれないですよね?」という問い合わせをいただくことがあります。
ですが、小学生、中学生から始めてもピアノは遅いということはありません。
その年齢になると、論理的に楽譜を理解し、自己管理能力も育みながらピアノと向き合うことができます。
幼児期よりも体力がついて、一度に何曲もの課題をこなせるようになる人も多く、熱量に応じて能力を開花させることができます。
まとめ|ピアノを習う意味を見直してみよう
少し長くなりましたが、ピアノという習い事について
・リトミックとの違い
・受験との両立の可能性
・大人になっても役立つスキルかどうか
を中心にまとめました。
各学年やお子さんの特性に合わせたピアノレッスン、大人のピアノレッスンの意義についても書きたいことは色々あるのですが、そちらは別の機会にまとめたいと思います。
ピアノという習い事について興味がわいたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。