Whereby(ウェアバイ)は、「どこからでも働ける自由を」というビジョンを掲げているオンライン会議サービスです。世界的な感染拡大に際して、安全にレッスンできるオンライン環境を探していたところ、見つけました。
現在ではZOOMが主流ですが、Wherebyは参加者が登録なしで使えるという利点があり、私は併用しています。
あまり利用者が多くないサービスかと思いますので、無料版と有料版の違いや、画面共有のやり方について簡単にまとめてみました。
Wherebyの無料プランと2つの有料プランとは?
Wherebyには3つのプランがあります。
・Free(フリー)
・Pro(プロ)
・Business(ビジネス)

Wherebyの公式noteにあるように、ほとんどの人にとってはFreeのプランで充分といえるでしょう。
私や多くのピアノ教室のようにマンツーマンのレッスンをするなら、不便さはあまり感じません。
ZOOMは連続ログイン時間の制限がありますが、Wherebyは時間制限がないので一つのメリットになると思います。
Free | Pro | Business | |
---|---|---|---|
連続ログイン時間 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
作成できるルーム数 | 1 | 3 | 10 |
同時に入室できる人数 | 4 | 12 | 50 |
PC/スマホ/タブレットでの利用 | ○ | ○ | ○ |
任意のルーム名をつける | ○ | ○ | ○ |
ルームをロックする | ○ | ○ | ○ |
画面共有機能 | ○ | ○ | ○ |
背景画像設定 | ー | ○ | ○ |
外部サービス連携 (Google ドライブなど) | ー | ○ | ○ |
録音機能 | ー | △ 要 5$アドオン | ○ |
カスタマーサポート | ー | ○ | ◎ |
複数管理者の設定 | ー | ー | ○ |
カレンダー同期機能 | ー | ー | ○ |
Wherebyのサポートは有料プランでないと受けることができませんが、使うのが難しいツールではないのでそこまでデメリットはないかなと思います。
FreeとProプランで大きく異なる点を挙げるなら、背景画像の設定や外部サービスとの連携でしょう。背景に教室のロゴを設定したいという先生、課題提出をしやすくするため外部サービスとシームレスに連携したいという先生はProプランを契約した方がいいかもしれません。
個人的には、Proプランを使うとしたら5ドルを追加して録音機能を解放する使い方が便利な気がします。
Businessプランは、複数のインストラクターを抱えている中規模教室以上に向いているプランという感じですね。複数の管理者を設定できるので、サテライト教室が全国にあってもスムーズに使えそうです。
Wherebyで画面共有する方法とは?
コロナ禍では画面共有はどうやったらできますか?という質問を何度か受けたことがありました。
自分の見ているPDFや写真、検索画面をWherebyで会話している相手とシェアしたい、そんな時は「Share」ボタンを使って画面共有ができます。左から3つめ、PC画面のようなアイコンが目印。

ボタンを押すと、新しく次のようなウィンドウがあらわれるので、好きな画面を選んで右下の「共有」をクリックしてください。
PCの画面共有は無償版でも問題や制限なく使用できます。

なお、共有をやめたい時は画面下部に出る「共有を停止」ボタンをクリックしてください。

双方向オンラインレッスンを成功させるポイントとは?
双方向のオンラインレッスンは、相手のリアクションや理解度をチェックしながら進めていく必要があります。
一方的にレクチャーしたり、受講者が演奏しているのをただ見ているだけになったりするのは良くありません。
全国一斉休校をオンラインレッスンで乗り切った経験から、気づいたことを備忘録として記します。
通信環境やデバイスは割り切るのも必要
Wi-Fiが充分な通信速度を保てない時は、音が歪んで聴こえたりタイムラグが大きくなったりします。古いデバイスやOSではうまく機能しないこともあり、日常的にパソコンを使っていないと戸惑ってしまうケースもあるでしょう。
スムーズな通信ができているかどうかを常に確認してレッスンを進めることは大前提として、通信環境を気にしすぎるのも考えものです。音のひずみや遅れはある程度許容して、その場でできることをしっかりと進めていく、あまりに通信が難しい場合は別の日にレッスンを変更して対応するといった柔軟な姿勢が求められます。
レッスンに集中してもらう姿勢を大切に
実際に取り組んでみて気づいたことですが、画面越しにやり取りすることは、対面式よりも集中力を必要とします。画面を通して向き合い声や音を聞くことは、TVやYouTubeを漫然と眺めているのとかなり異なります。
相手の音声にかぶせてしまうと言葉は届かないため、お互いタイミングを見極めてアクションを起こす必要があります。
また、話を理解できているかどうかの表情を読み取るのも対面より難しいため、
・大きな動作でうなずく/返事をする
・OKサインを体で作る(スタンプなどでアクションする)
・普段よりゆっくりと話す
といった対策で、画面から受講者の「心が離れないように」注意して進めましょう。
こう書くと大変なようにみえますが、対面式よりもきちんと理解をしてから先に進まなければならない分、集中してレッスンに取り組めるので1回のレッスンが濃くなったように感じています。
連弾や合奏も工夫次第で実現できる
ネットワークを使った送受信は0.5~1秒程度の遅延が生じるため、一部のサイトでは「合奏はできません」と解説されることもあります。確かに、通常のレッスンのようにアイコンタクトを取りながらピタリと合った連弾をすることはできません。
しかし、あらかじめ講師の方で製作・録音した音源を画面共有(画面シェア)で流せば、レッスンすることは可能です。
ヤマハのシンクルームを使えば、「音の遅れ」ストレスなしに合奏が楽しめます。
オンラインも対面レッスンと同様、工夫が大事
オンラインレッスンは、設備を整えただけで完結するものではなく、改善や工夫をしながら進化させていくべきだと考えています。
2020年、少しでも不安な気持ちが紛れればと、おそるおそる開始したオンライン対応でしたが、
・オンラインレッスンの形で継続してもらえて、モチベーションを保てた
・課題や宿題だけをこなす毎日にならないのはピアノレッスンがあるおかげ
・ストレスで機嫌が悪くなってしまうことも多い中、レッスンの前後は笑顔が戻る
という嬉しい声をいただきました。
これは、自分の音楽人生における重要でかけがえのない体験の一つになっています。
価値観が変わっていく現代で、どのように人と向き合い、レッスンを実施するかは試行錯誤の連続ですが、Wherebyのような便利なツールは活用していければと考えています。