ここでは、各タイプの結果をまとめて見られます。
視聴動画もあるので、ぜひ聴いてみて。
タイプA: ミステリアスな《道化師の朝の歌》
《道化師の朝の歌》は、ラヴェルの組曲「鏡」の4曲目。
ラヴェルはフランス人だが、スペインのバスク地方(スペインとフランスの両国にまたがった地域)にもルーツをもっていて、その文化に関心を寄せていた。
この曲は、スペイン風ギターを思わせるひびきやリズムが、あいまいな調性とミックスされて不思議な世界へ誘ってくれる。ピアノ曲として書かれたけれど、オーケストラ版もきれい。
モーリス・ラヴェル「鏡」第4曲《道化師の朝の歌》
Maurice Ravel Miroirs ”Alborada del gracioso”
タイプB: おしゃれにくつろげる《ナポリ》
プーランクは、フランス六人組の一人(といっても彼ら6人が協力して音楽活動をしたのは一度だけだ)。おしゃれでちょっぴり皮肉屋の紳士として知られていた。
そんなプーランクの作曲した《ナポリ》は「舟歌」、「夜想曲」、「イタリア奇想曲」の3つの曲からなる作品。
王道のクラシックなピアノ曲と思わせて、ところどころプーランクらしいおしゃれな和音が使われていて洗練されている。
フランシス・プーランク《ナポリ》
Francis Poulenc “Napoli FP.40”
タイプC: 疲れた心へ静かに寄り添う《霧の中で》
《霧の中で》を書いた時、作曲家であるヤナーチェクもまた、キャリアや人生について悩みを抱えていた。
ヤナーチェクはモラヴィア生まれの作曲家で、オペラがよく知られている。また、民謡の採譜(口伝の曲を楽譜に書き写して保存すること)活動にも熱心だった。
ピアノソナタ《1905年10月1日、街頭にて》も美しい。
レオシュ・ヤナーチェク《霧の中で》
Leoš Janáček “In The Mists”
タイプD: あらたな冒険《エブリアリ》
クセナキスは建築家&作曲家。コンピューターで出した数値を元に音を組み立てて「音の雲」を作り出した。
また、図形を音楽にする技法も編み出すなど、芸術音楽に新たな1ページを書き加えた作曲家。
難しかったり、「これが曲?音楽?」と疑いたくなったりする作品も多いが、美しく並んだ音のシャワー、不規則に見える美しい規則は、ユニーク。
ヤニス・クセナキス《エブリアリ》
Iannis Xenakis “Evryali”
タイプE:満ちあふれるエネルギー《冗談》
カプースチンは、モスクワ音楽院で学び、ジャズオーケストラやビッグバンドの曲を書いてきた作曲家。
ジャズのおどるようなリズム、複雑に音がぶつかり合う和音を上手に組み合わせることを得意としてきた。《冗談》は、「8つの演奏会用エチュード」の5番目の曲。ほかの曲も、人気は高い。
ニコライ・カプースチン「8つの演奏会用エチュード」《冗談》
Nikolai Kapustin Eight Concert Etudes “Raillery” Op.40-5