はじめに
市川市で音楽教室をお探しの方へ。
エムジック音楽教室は、4歳から小学生、中学生、高校生、大人の方まで、自分だけのステップアップを実感しながら通えるピアノレッスンを提供しています。
このストーリーは、そんな音楽教室での実際の生徒たちの経験を基にしたフィクションです。
生徒のプライバシーを保護するために、名前や一部のエピソードを変更していますが、成長の過程や学びの喜びは実際の体験を元にしています。
本記事では、「小1の壁」と「習い事のテトリス」という難しい問題について焦点を当てたエピソードを紹介します。
小1の壁を乗り越えた詩音さんの話
「小1の壁」 という言葉をご存知ですか?
小学校に入ると、保育園・幼稚園の時とは生活リズムがガラッと変わります。
特に共働きのご家庭やごきょうだいの多いおうちでは、子どもの送迎のために習い事の時間をパズルのように調整することも。このスケジュール調整は「習い事のテトリス」ともいわれています。
詩音さんのご家庭も、進学を機にこの問題に直面してしまいました。
詩音さん(仮名)は、年中さんで体験レッスンを受け、ピアノのレッスンをスタートしました。
小学校に上がるまでは順調に進んでいた詩音さん。
しかし、小学校に入ると様子が変わります。
これまでは難しい曲にもチャレンジできていたのに、弾く前から「どうせできない」「難しそうだからやらない」「同じクラスの○○ちゃんの方が進んでいるから弾きたくない」と自分を否定する言葉を発するようになってしまいました。
ピアノだけでなく、日常生活でもYouTubeを見すぎたり、約束を守らなかったり。
(大人でも関連動画を深掘りしていくと、時間があっという間に経ってしまいますものね。。)
疲れてイライラして、悲しくて。
プチ反抗期のような状態になっているとのこと。

そこで、私は「練習リスト」を導入しました。
一週間の練習リストを作り、何回弾けたかを可視化することで、詩音さんのやる気を引き出そうとしました。
「あといくつ合格したら次の教本に進める」といった目標を目に見えるかたちにしたのです。

ご家庭でも「練習リスト」を活用して、YouTubeの時間管理や宿題などの日常のルーティンを身につけさせる取り組みが行われました。この取り組みによって、詩音さんはピアノの練習だけでなく、日常生活においても自己管理能力を高めることができたようです。
成長のタイミングを見極めて、落ち着きを取り戻す
しばらくして、詩音さんは落ち着きを取り戻しました。
あとからヒアリングしたところ、学校生活で疲れて練習する余裕がない→上手に弾けない→自分にイライラするという悪循環に陥って、どうしたら良いか分からなくなっていたとのことでした。
ですが、教本を少し易しいものに変更したり、発表会で好きな曲に挑戦したりといったことを通して、少しずつ前向きな気持ちを取り戻すことができました。
ご家族がピアノを弾くとほめてくれたこと、レッスンで合格シールがもらえたことで、何かと不安な小学校1年めを乗り切ることができた、と後年話してくれました。
誰にでもおとずれる「壁」。時には静観も必要
小一の壁は、誰でも経験してきたことであり、どのようなお子さんも直面するものです。
疲れ果てて不安になって「ピアノを辞めたい」と言うこともあるでしょう。
本当にピアノが好きでなくなった場合は違う道に進むのが良いと思いますが、心身が疲れて衝動的に感じているだけのこともあるので、成長のタイミングを見極め、時には決断まで少し時間をおくのも必要かもしれません。
詩音さんのケースでは、ピアノを続けたことで壁を乗り越えて学校生活になじむことができました。
これから成長を見守りながら、音楽の楽しさと深さを伝えていきたいと思います。
実際に教室で使用している練習シートはこちらです。