ピアノ練習チェック表で効果的な練習をサポート

レッスンコラム
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ピアノを学ぶ上で、練習は欠かせません。

しかし、ただ漫然と練習するだけでは効果的な成果が得にくいこともあります。

これは、ピアノだけでなくほかの楽器、勉強、あらゆることに共通すると言えるでしょう。

効果的な練習は2つのポイントからはじまる

では、どうやって練習すれば良いのか?

その答えは、

練習を習慣化する(=成果をコツコツ蓄積する

苦手なことを克服する(=できる/できないを可視化

という2つのポイントにあります。

練習を習慣化する

何事も継続が大切です。

特に、ピアノをはじめとする楽器は、日常的に触れて楽器に慣れることが重要です。

ピアノなら鍵盤のタッチ(押した感覚)や、強い音、弱い音の加減、速いパッセージを弾くための素早い指さばき。

弦楽器なら弦と弦、フレットの幅の感覚、弦をおさえる指とピックや指でつまびく力の入れ方。

木管、金管楽器なら、呼吸の使い方と音階を奏でるための指さばき。

こうした感覚的なものは、練習を習慣化しないと身につけるのが難しいものです。

ピアノの場合、ある一定レベルまではコツコツ練習しないと、譜読みができても探り弾きになってしまったり、音の響きにばらつきが出てガチャガチャした演奏になってしまったり。高校生~大人は、時間を見つけて弾くとカンが戻ってきますが、中学生までは5分でも10分でも定期的に(集中して)ピアノに向かう必要があるでしょう。

習慣化することで、指をなめらかに動かせる自分に気づき、成果をコツコツと蓄積したという実感を得ることができるはずです。

苦手なことを克服する

苦手なことを洗い出すには、まずできること、できないことを整理する必要があります。譜読みが苦手なら簡単な曲をたくさん見て、初見演奏のトレーニングをすると良いでしょう。

面白みのない一本調子の演奏に効くのは、さまざまなジャンルの音楽を聴いて、自分の演奏と比べてみるのが有効です。

トリルが苦手、指くぐりでバタつく、和音が上手に鳴らないといった技術的なつまづきにも、一つ一つ効果的なトレーニングと対処法があります。

これを実施するにはまず、何ができて、何ができない(不得意なのか)を可視化する必要があります。

これらのポイントをおさえた練習方法を会得してもらうため、当音楽教室ではご希望の生徒さんに向けてピアノの練習シートを提供しています。

続けてもらうのが目的のシートなので、極力シンプルにしました。

習慣化してしまえば、シートを書き込むのは手間になるので、あくまで練習を固定化するための導入として活用するイメージです。

練習シートは、練習した内容や繰り返してどれくらい弾いたかを書き込む欄があります。

日付を記入する項目もあるので、

・連続でどれくらい弾けたか

・週にどれくらい弾けたか

・目標の頻度で弾けたか

などを可視化できるはずです。

こちらからどなたも無料でダウンロードできるので、試してみたいという方はぜひPDFをご覧くださいね。

余談ですが、この「練習」とは具体的にどのようなことを指すか、ご存知ですか?

練習の本質を見極めることで、より体系的で効果的な練習がみえてきます。

ピアノの練習とは?

ピアノの練習は、大きく基礎練習、理論を含んだ練習、演奏技術の練習という3つにカテゴライズすることができます。

ピアノの基礎練習

どんなことにも基礎練習は重要です。ピアノの基礎練習では、音階や和音の練習、リズムのトレーニングなどを行います。

小さなお子さんは、幼児向けの教本を用いて段階的に学ぶことが多く、中高生~大人の初心者の方にはハノン(ジャズハノン含む)や全調に取り組めるテキストを使っていくことが多いです。

ピアノの音楽理論練習

音楽理論はピアノ演奏の基礎となる重要な要素です。和音の構成やコード進行、音楽の構造などを理解することで、より深い表現力を持った演奏が可能になります。

理論といっても、最初から難しいことを勉強するわけではありません。

はじめは、基礎練習で習得するリズムや拍子を、楽譜にどのように書き表すか、また音階固有の音から成り立つ和音がそれぞれどのような関係性なのかを、年齢に合わせて身につけていきます。

続けていくうちに、音階と音階の関係性や曲の構造、音楽史的、世界史的な視点から見た作品についても掘り下げていけると楽しいですね。

この理論的な学習にも、ハノンを使うことがあります。

ピアノの演奏技術練習

ピアノの演奏技術を磨くためには、テクニックの練習が欠かせません。タッチのバリエーションやアーティキュレーション、ペダリングなど、演奏における細かな技術を習得することで、より表現豊かな演奏が可能になります。

ピアノレッスンというと、この演奏技術のトレーニングだけに重きが置かれがちですが、実際に効果的な上達が期待できるのは、基礎練習、音楽理論的な練習があってこそ。

複合的に進めることで、よりピアノ演奏を楽しむことができるはずです。

ピアノ練習チェック表の役割を知って活用しましょう

練習の3つのカテゴリーを理解できると、練習チェック表の役割もみえてくるはずです。

すなわち、ピアノ練習チェック表は、練習の成果を客観的に確認するためのツールです。

自分が今やるべきなのは、演奏レベルを上げることか、特定のテクニックを習得することか、具体的な目標を明確にして、それを目指した練習ができているかをチェックするために活用してみてください。